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2017.08.19

S様お出来上がり

とてもスリムでハンサムなS様は、Brownのお生地で、スリーピースをご注文していただきました。

お気に召すBrown  のスーチングがなかなか見つからず、色々と探されたそうですが、当店でようやくイメージに合ったお生地が見つかったということで大変喜んでいただくことができました。

 

Harrisons of Edinburgh “FRONTIER ”

 

こちらの生地は、平織のミドルウエイトでスリーシーズンご着用していただける生地ですが、最近のクリア仕上げのタッチが滑らかな生地とは違い、良い意味で粗野な雰囲気があり、クラシカルでハリソンズらしい(英国らしい)生地でございます。またお色も、探すのに苦労いたしましたが、赤みのあるチョコレートブラウン系のとても味わいの深いお色を選んでいただきました。

茶色というと四十八茶百鼠という言葉があります。江戸時代後期に、奢侈禁止令(しゃしきんしれい)という町人の贅沢を禁止するおふれが出され、紅や紫などの染色が禁止され、町人の服装が制限される中、手頃で禁止されなかった植物由来のタンニンや、ドングリ、炭で作った染料に、藍などを使い様々な茶色や鼠色のバリエーションを編み出したことが由来になります。当時から日本人の美意識は高く、これぞ日本の粋だと思います。

欧米ではビジネスで着用するスーツの基本色は、もちろんnavyまたはgreyですが、brownもビジネスで使える色として認められています。最近では特に茶系のスーツを着ている方はなかなかいない様に思いますが、ビジネスでも通用する色ですので、コーディネートの幅を広げる意味でも、是非取り入れていただきたいお色でございます。

また、茶色は渋さが際立つ色で、どちらかというとアダルトな年代の方が着られる色というイメージが強いかと思いますが、お若い方が着ていただいても、とても新鮮に映えるお色かと思います。

S様は20代でとてもお若いですが、ご招待されているご友人のウエディングなどで、ご着用されるということでご注文をいただきましたが、タイドアップしていただくと、とてもドレッシーになりますし、また普段からお洒落なS様の個性をより引き立てる様なお出来上がりになったかと思います。

Brown は少し個性的に感じられるお色かもしれませんが、日本人には昔から馴染みがあり、また日本人の肌に合う色かと思います。また、これからのシーズンにより映えるお色ですので、秋冬物をお迷いの方は、是非選択肢の一つとしてご考慮していただけるとよろしいかと思います。

 

 

 

 


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