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2021.01.08

Yuki Tsumugi JK for Mr.U


この度、いつもご愛顧をいただいておりますU様より、奥様が嫁入りの際にご主人様への贈り物としてお持ちになった結城紬の生地で、ご主人様と息子様にJKを作れないかというご依頼を受け、ご注文を承らせていただきました。

結城紬とは、茨城県結城市を中心として、主に茨城県、栃木県の鬼怒川流域で作られている日本最古の歴史を有する絹織物です。起源は奈良時代まで遡り、真綿から手で紡ぎ出した「紬糸 (つむぎいと) 」と呼ばれる糸を使って織られており、ふわりと軽くあたたかいことに加え、丈夫でシワになりにくく、着るたびに味わいが増していくので、一生物の着物として人気を博しています。また、昭和31年に国の「重要無形文化財」に、昭和52年には「伝統的工芸品」に指定されています。

お持ちいただいた生地は約40年ほど経過しているという事でしたが、ほとんどダメージもなく高貴な雰囲気を醸し出しておりました。

結城紬は地機という腰にはめて織る特殊な織機を使うと原則決まっている為、生地巾が一寸(約40cm弱)ほどで、通常のスーチングと比べると約1/4ほどになります。その為、裁断には大変気を使いましたが、なんとか巾が間に合いホッとしました。

1枚目の画像は息子様、2枚目の画像はご主人様のJKになります。同じ反物ということで、ご主人様、息子様の違いを出す為、型紙はもちろんのこと、ラペルや腰P、ボタンなどでそれぞれの個性を出しております。

約40年の時を経て、色々な想いの詰まった反物に手をかけさせていただき、大変嬉しく、また光栄に思います。とても貴重な体験をさせていただき誠にありがとうございました。

 




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